「実習認定式 式辞」     
 
 本日「実習認定式」を迎えられました二年生の皆さん。
おめでとうございます。
 大変お忙しい中、激励に来ていただいた、実習でお世話になる病院の皆様、また、校長先生をはじめ出身中学校の先生方ありがとうございます。
 高段からではありますが、厚くお礼申し上げます。

 認定生の皆さんは、八月下旬から開始された「実習認定試験」と「技術チェック」に見事合格し、この日を迎えることができました。今日は、その上に立って、臨床実習にでかけることを認める式ではありますが、5年間の中間地点に立ち、看護師になるという思いを新たにする日でもあります。 

 みなさんが目指す看護という仕事は、命を助ける崇高な仕事です。
 けれど、それはとても大変な任であり、覚悟が必要です。
 みなさんは、3月11日に被災した福島と宮城の看護科のある高校へ激励のメッセージを送ってくれました。白石高校の同じ2年生からのお返事に次のようにあります。
 「津波で自宅は流失し、二日間家族と連絡をとることができませんでした。すごく心配でどうすることもできない状態でした。この時あらためて、家族の大切さ、それと同時に命を支える医療の必要性を強く感じました。
 同じ夢をもつ皆さんが支えてくださっていることを絶対に忘れません。  
 共に看護師という夢の実現に向かってがんばりましょう。」
 このように、被災地にあって、人と人の絆、感謝の気持、看護の道への思いを新たにされた同じ仲間がいることを忘れてはなりません。

 私も報道ではありますが、壊滅した街に取り残された病院で、救援隊がくるまで、患者さんによりそい献身的な働きをされた多くの看護師さんの姿を見ました。その中には、自分の家族を失いながらも働き続けた方も多かったと聞きます。舞鶴からも多くの救急医療チームが現地に飛びました。そうした姿から多くのことを学ばせていただきました。
 
 人を助けるためには、医療の知識や技術が必要です。
 それにも増して人と共にあり喜んで人の役にたとうとする姿勢が不可欠です。それは、あるときは厳しく辛いことでもあるでしょう。
 けれど、神様は、私たちと共にいてくださり、勇気と希望を与えてくださります。命の源は神であり、愛だからです。
 そして、何よりもここにいる仲間と喜びや苦労を分かち合いましょう。

 実習の場においては、患者さんを大切に思い、お役にたたせていただく との謙虚な気持ちで どうか一生懸命に取り組んでください。
 そして、ナイチンゲールが、戦場で暗闇を照らしてまわったように、ろうそくの灯りをいただき、みなさんもまた、世を照らす光となってほしいと願っています。

 後になりましたが、保護者の皆様に感謝申し上げます。
 お子様がこの学校で学び、約一年半の基礎課程を終え、こうして実習認定式を迎えることができますのも、ご家族の皆様のご支援のおかげです。
 私たち教員も感謝と責任を新たにしているところです。
 看護師には、まだまだ長い道のりではありますが、これまで以上に子供たちを励まし、後押ししていただけますようお願い申し上げます。

今日は、オープンスクールとして中学生とその保護者の皆さんにも参加していただいています。看護の仕事へのあこがれと決意を固める場にしていただければ幸いです。
  
    2011年10月29日
           聖ヨゼフ学園日星高等学校 校長 水嶋純作