3学期終業式  校長講話

今日で、学校の1年が終わります。みなさんにとってどんな1年だったでしょうか。

2年生の学習旅行でも、73年前の戦争と7年前の東日本大震災が、沖縄と福島が、そして私たちの日常がつながっているというお話を聞きました。

昔は大変だった。沖縄は、あるいは被災地は大変だった。それに比べて私たちのくらしは幸せでよかった という考え方では不十分です。
他人の不幸は、自分の幸せを確認するための手段ではないからです。
いかに自分事とするのかにかかっています。そのためには、募金して終わりではなく、関心を持ち続けること以外にありません。
それはとりもなおさず、私たち一人一人が、本当に自分自身を大切に思って生きているのか。自分の考えをしっかりもって生きているのか。という問いであります。

学習旅行でも、化粧や身だしなみについてうるさく言ってきました。
学習旅行は、日星高校の生徒としての誇りをもって外で行動するということの実践編でした。
大部分の生徒は、しっかりそれに気づき、いい学習旅行ができました。

ホテルでは、班長会議をもちました。そこでは、仲間の姿に対して「残念に思う」と指摘してくれる人がいました。
バスの中や部屋の中にごみがちらかっていたという先生からの注意を受けて、「明日は自分たちでしっかりやろう」という話し合いもできました。
仲間を思い、よりよい日星を目指そうという人たちがいます。
学校をよくするのも、悪くするのも生徒の皆さんです。

皆さんには、自由があります。自由というのは、好き勝手をすることではありません。
化粧をすることも自由、反対に、化粧をしないことを選ぶ自由もあるのです。
化粧以外でもそうした選択を迫られる場面は、たくさんあります。

点検される時だけ、人が見てるときだけ、ちゃんとして、何も言われないと、見ていないと、もとにもどってしまうような人になってはいけないのです。そんな皆さんになっているとしたらそれは私たち先生たちの責任でもあります。

卒業して大学進学や就職をした場合に、だれも注意をしてくれません。おかしいよ。って言ってくれません。
社会に出た時に、「今はどうすることがいいのか」「自分は、どちらの立場をとるのか」を正しく判断できる人になってほしいのです。そのために、学校の毎日があります。
日常をしっかりと整えていかないと、本当の力はつきません。

卒業した3年生も心のこもったとてもすてきな卒業式の姿を見せてくれました。
その姿は、やっぱり1年生の時からの積み重ねなんだと思います。

卒業式のあとである生徒が私に手紙をくれました。そこにはこんな風に書かれていました。
「化粧のことで何回も注意されたり、親の呼び出しがあったり、たくさんの迷惑をかけました。でも、その時の校長先生の一言一言が心にささり、自分が間違っていることに気づくことができました。」「私が化粧をせずに学校に行ったとき、先生がすごく笑顔で「素顔が美しいよ」と言ってくださったこと、とてもうれしかったです。
就職してからは、高校生活で学んだことを生かし、規則は守り、しっかりと周りをみて行動できるように頑張りたいです。本当に日星高校に入ってよかったと思います。本当にお世話になりました」って

「大切なものは、目に見えない」という価値に気づいてくれたんだなって私もうれしくなりました。先生がいちいち言うのでなく生徒同士で注意し合ったり、声をかけ合ったりできるみなさんになってほしいと思います。

二つ目のお話
みなさんが、学校生活を当たり前に送り、こうして学期末を迎えることができたのは、決して自分の力だけでがありません。
先生方や友達はもちろん、みなさんを送り出してくれた家族や応援してくださっている多くの方々の力があります。
そのことへの感謝を忘れず、もっともっと応援してもらえる人になってほしい。
勉強だけでなく、部活でも、ボランティアでも、日星にはいろんなチャンスがあります。
そのチャンスをつかまえて、日常からみなさんの進路を皆さん自身の力でつくっていってほしい。春休みはそのための助走期間ではないでしょうか。

看護科4年生のみなさんも今日は参加しています。
長い実習がんばりましたね。
一生懸命にかかわった気持ちは、患者様の心に届いています。

私の近所の方から電話がありました。
奥さんが、日赤に入院しておられた時に看護科4年生の人が実習で担当だったのです。
とてもうれしかったと。お手紙をいただきました。紹介しますね。

二人の実習生へ
無事実習を終えて、元気でがんばっておられることと存じます。
短い期間でしたが、将来の看護師をめざして積極的に実習に取り組まれる姿勢に感心しました。実習よりこちらがお世話になるばかりで申し訳なかったです。
5か月余りの入院生活で医療に携わる方々の陰のご苦労に感動しました。
患者の幸せを願うために、表面は厳しく、本当は心から優しい看護師さんの姿に接しました。
退院してからも介護で心身ともにつかれています。けれど不自由になった本人の気持ちになって頑張っていきたいです。いつかまた、元気な姿でお二人に逢いたいです。
残り少ない学生生活を将来の立派な看護師を目指して精一杯頑張られることを祈っています。」
こんな風にいっていただける4年生は立派ですね。誇りをもってあと1年頑張ってください。

私も、2月に3日間検査で入院しましたが、そこで出会ったみなさんの先輩のとてもしっかりとしたかつ、ホスピタリティにあふれた看護や声掛けに感動しました。
弱っている人にとって、みなさんの笑顔が、ちょっとした声掛けがどんなに心にしみることでしょう。
看護とか教育とかの仕事は、どれだけ思いを心をこめるかだと思います。
耕した分だけ返ってくるのだと思います。こんなに一生懸命にしているのにと思うこともあるでしょう。けれどどんなことにも意味があります。常にふりかえり、自分を磨き、仲間とともによりよい学校を作っていきませんか。

1年をしっかりと反省し、弱点を克服する春休み、進路をしっかり考える春休みにしてほしいと思います。
4月には新入生を迎えます。
昨年の入学生より、10名多い130名の新入生となります。
みなさんがモデルです、目標とされるあこがれる上級生になってください。