2019年度1学期始業式  校長メッセージ

桜の花も満開になり新しい春がやってきました。

1年生149名、2年生129名、3年生117名、合計395名となりました。

4年生41名5年生27名を合わせて463名の学園です。一人一人がもっている夢の種を育てて花を咲かせていく。そんな1年にしましょう。

新学期に当たって「目標を高く掲げようということ」そして「その目標の実現は日常にある」というお話をします。

今日は専攻科の皆さんも参加しています。看護科の皆さんは、「看護師になる」という明確な目標があります。けれど、「看護師になる」だけで3年間4年間来たわけではありませんね。

「人に寄り添える看護師」「国際社会で活躍できる人に」という具体的な「あこがれのNurse像」があります。

そんな目標を書き出すこと。そしてそのために必要な事は何なのかを具体的にイメージし、やることを行動に落とし込んでいくこと。やるべき事がはっきりしていれば、それを毎日こつこつと積み上げていくこと。そうした平凡なくり返しが確実にゴールに近づけてくれます。

これを行動目標と言いますが、その行動目標には2種類あります。

一つは、「期日目標」といって、いついつまでにこれをやるといったものです。目標を具体的にえがき、目標までのロードマップを作っていくことですね。

例えば、3年間の夏休みにはアルバイトをして、20万円ずつ貯めて、進学に備えるというと分かりますね。

もう一つは、「ルーティンの目標」・・・毎日くり返しやる行動目標ですね。                   イチロー選手が引退しましたが、彼は、毎日カレーライスをたべ、決まった時間に決まった練習をしていました。そこに安定した強さの秘密がありました。引退した後もそれは続けられているとNKHスペシャルで見ました。

「人に寄り添える看護師」って卒業したら急になれるのでしょうか。そうではありません。

5年間の実習はもちろんですが、日々のくらしの中でその目標に向かって、具体的な努力をすること。クラスの仲間に気遣いができずに患者様に気遣いできるでしょうか。好き勝手しててチーム医療が担えるでしょうか。今の姿が未来の自分を創っていきます。

大学進学だって一緒ですね。

この大学に行きたいと目標を定める。そのためには、英検2級程度の語学力がいる。

ならば1年のうちに英検3級に合格する。2年春には準2級をとり、冬には2級に挑戦するというシナリオとそのためのロードマップをつくることで夢が現実になってくのではないでしょうか。

一つ上の高い目標を立てることで、自分の実力にあった場所が手に入ります。ここらあたりって決めていると、往々にして一つ下に下がってしまいます。

イチロー選手は、6年生の時に、「一流のプロ野球の選手になる」という作文を書いています。  そのために中学高校で全国大会に出て活躍しなくてはなりません。活躍できるようになるには練習が必要です。僕は3歳の時から練習を始めています。3年生の時から365日中365日激しい練習をしています。そんなに練習をしているのだから、必ずプロ野球の選手になれると思います。」

大谷翔平選手は、高校1年の時に目標をたて、2年後にその目標を達成しました。そう彼が立てた目標は、「ドラフトで1位指名される」ですね。

同じく花巻東から西武へ入団し、マリナーズで先日開幕投手として投げた菊池雄星選手も高校生の時に今後3年目の姿、今後6年後の姿を具体的にイメージして目標として落とし込んでいました。

メジャーをかなえた「雄星ノート」として本になっています。そこには、以下に毎日、同じ事を続けること、振り返りを日記に書くことの大切さが書かれています。

「中学校でプロ野球選手を志しました。中2の冬には135キロくらいのスピードで投げていたので他の中学生に負けないと思っていました。あと10キロ球速が伸びて高校3年で145キロになればプロにいけるんじゃないか」   きわめて具体的な目標ですね。

高校では「野球だけをしにきている」と思われたくないので、多くのことに取り組みました。日記はもちろんですが、ゴミひらい、トイレ掃除、他人への気遣いです。野球の目標だけでなく人生の目標も立てています。

雄星君は、それを回りに宣言します。親にも言います。親は「お金はないけど最大限の協力をする」といってくれました。すると逃げるわけにはいきません。

目標を高く掲げ、回りに宣言することが夢への第一歩です。ビリギャルも回りに宣言し、自分を追い込んでいきました。そうして周りから応援してもらえる人になるのです。

日星高校の野球部も、春休み北陸遠征をして、たくさんの学びを得て帰ってきています。

春のセンバツの優勝候補とされた石川県の星陵高校とも試合をしてきたと聞きました。

甲子園に出ているチームの強さは、どこにあるのでしょうか。山中監督に聞きますと

「目標をどこにおいているか」だといいます。星陵の目標は甲子園で優勝すること、最低でも甲子園に出ることなんです。同じくセンバツに出場した米子東高校を私も昨年訪問したことがありますが、グランドの看板には「全国制覇」と書かれていました。

山中監督の頭にも甲子園がイメージされています。

もちろん、いきなり甲子園があるわけではありません。目の前に迫った春の大会で、まず1勝することが大切ですし、小さな目標の積み重ねの上に、甲子園が見えてきます。

ふだんの練習の中に甲子園があるのです。

みんなこうしたことは知っていますがなかなかやれません。

雄性ノートにも「1000人知っているやつが居て、100人行動するやつがいて、1人行動しつづけるやつがいる」とあります。

そして「やらされる一発よりも やる気の1発」ともあります。

星陵の話の続きを上枝先生にも聞きました。

「指導者がいなくても、一人ひとりがそれぞれの持ち場で準備を行っていた。試合に出る選手は試合開始に合わせて準備を行い、出ない選手もグランド整備や補助など自分たちで考え、率先して動いている姿がとても印象的だった。

普段の練習の時からそうやって自分で考えて動いているので、試合になっても自然にできるのだと思いました。」とレポートしてくれました。

まさにルーティン行動として、やることを明確にし、身体が覚えるまで練習をつむこと。

そしてそれを、言われてではなく、率先してやるところに強さの秘密があるのですね。

学校の中にないことは、わかさ球場にもないのだと思います。みなさんには、わかさ球場で勝利した姿をイメージとして思い描いていってほしい。全校が一つになって、勝利を讃え喜びの涙の中で校歌を歌うイメージを作っていきましょう。それができるようになったとき甲子園が現実になるのだと思うのです。

野球の話ばかりになりましたが、野球にたとえただけで、学校生活のあらゆるところで言えることです。

ふだん、先生とため口で話している人が、急に面接で敬語を使えることはありません。

化粧をしている人は、就職試験に臨んで、面接でどんなにとりつくろっても見抜かれてしまい不合格になってしまいます。

そういう意味では、3年生は、もうあと3ヶ月後の面接をイメージして生活してほしい。そこで人生が決まるのです。2年生は、1年後の自分を2年後の入社式で座っている自分と今の自分をつなげるのです。そうした頑張っている先輩の姿は下級生のモデルになるのです。

今日、今からでも面接がうけられる服装や行動をしていくこと。それをルーチン化していくことは、校則を守る云々のレベルではなく、皆さんの夢の実現には大切なことなんだと思います。

皆さん自身の人生は、皆さん自身が作っていくのです。皆さん自身が、日々選び取っていく行動の先に未来が見えるのだと思うのです。

私たちは「チーム日星」として最大限のサポートをします。そのための舞台装置は整いました。そこで力を発揮するのは皆さん自身です。どうかそんな1年にしてほしいと願っています。

最後に聖書の言葉で締めくくりましょう。

「少しだけ蒔く者は、少しだけ刈り取り、豊かに蒔く者は、豊かに刈り取ります。  いやいやながらではなく、強いられてでもなく、心で決めた通りにしなさい。神は喜んで与える人を愛してくださいます。」

(コリントの手紙Ⅱ 9章6~10)