さて。「何のために勉強するのか」についてのお話をします。この3月に卒業し、韓国に1学期、語学留学をしていた谷川未来さんからのメールを紹介します。日韓関係が最悪の状態の中でこんな風に感じ、届けてくれました。 (本ブログで10月5日掲載したもの)

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私の韓国での生活ももうすぐ終わりです。

 最近は日韓関係がとても悪く、ご飯屋さんにあるテレビも、街でかけるニュースも日韓関係ばかりです。地下鉄ではNOの文字のOを日の丸にして「日本に行かない」「日本の物を買わない」「日本は安倍に乗っ取られている」といった内容の反日のチラシが張りつけてあります

■タクシー乗り場で

この前、タクシーに乗ろうとした際、運転手に「何人?」と聞かれて「日本人です」と言ったら「日本人は乗るな」と言われてしまいました。私が反日行動を受けたのはそれが初めてでしたが、近くで見ていたお兄さんがタクシーに乗るフリをして車を止め、「運転手さんそれは間違っていますよ」「あなたの感情と仕事は別です、それともこの子があなたに何かしたんですか?」と言ってくれました。

しぶしぶ運転手は「どこまで?」と聞いてきましたが、気分が悪かったのでそのタクシーには乗りませんでした。反日の人がいても親日の人も沢山います。

 ■地下鉄にて

私は地下鉄では席に座らないようにしています。今日もいつも通り立っていたら、普通席に座っている年配の方が「あんたずっと立っとるから座りな!私はあと4駅で降りるから!」と言って席を譲ってくれました。でもそのおばあちゃんは、杖をついてとても4駅も立っていられる感じではありません。「私大丈夫だから座ってください」って言ったら、イントネーションが違ったので「外国人だね〜、日本?」と言われました。

この年代の方は

少し苦手でしかも周りにNO JAPANのチラシが貼ってある状態だったので、少し間をあけてから控えめに頷きました。すると肩をバシバシ叩きながら「私日本すごく好き!沢山行ったよ!娘の旦那が日本人だから」と大きな声で言ってくれました。こんな公共の乗り物でいろんな感情を持った人がいるのに、人目も気にせず言ってくれたことがすごく嬉しくて、胸が熱くなりました。結局立った勢いでマシンガントークをしてくれたおばあちゃんと日本のたこ焼きについて盛り上がってしまい、そのおばあちゃんは降りるまで元気に立っていました。

■韓国の人たち

 私は韓国に来てから一度も嫌な思いをしたことがなかったし日韓関係が悪化してからもタクシーの運転手以外に日本人だからといって差別する人間に出会いませんでした。私が韓国に来てから知り合った日本人の友達も全員何かされた事がなく、この国際(日韓)関係は嘘なんじゃないかと思ってしまいます。

 私は韓国では、成人扱いなので年上の友達に誘われてご飯の後に居酒屋に行く機会がありますが、そこで知り合った人たちと乾杯をして「日本人だ」と言っても態度が変わるどころか肩を組んだり、日本語を披露してくれたり、旅行に行った写真を見せてくれたりして親日の人がとても多く感じます。この前はお店のテレビが反日のニュースに切り変わった瞬間、店員さんに声をかけて別の番組にしてくれたお姉さんがいました。

■日本が好き

 日本が好きだと言ってくれる人達になぜ好きか聞くと、高確率で「日本人は親切だから」「食べ物がどれも美味しいから」「韓食より日食が好きだから」「居心地がいいから」の4つが返ってきます。ずっと住んでいた私にとっては、どれも当たり前の事なのでよく分かりませんが、学校の教室にいる中国人、イギリス人、ベトナム人の友達も「日本人は親切だ」と言ってくれます。

■外から日本を見る

外から見える日本がどのようなものかを知るのが、すごく不思議な感覚で、二ヶ月経った今も不思議です。私は一度帰国をしてビザを取って韓国に戻るつもりですが、また違った韓国が見られると思うとすごくドキドキするし、日韓関係がどう変化していくかすごく気になります。こうして「また韓国に来たい!」と思えるような生活を送ることが出来たのは、私に関わってくれた韓国人の優しさのおかげだと心から感謝しています。

どの人も、言語や顔付きが違うだけで同じように心を持った同じ人間です。

 政治家でもなんでもないから、私には日韓関係をどうこうできるようなそんな力はありませんが、韓国と日本は世界でも言語も限りなく似ていて距離も一番近い国です。

お互いに認めあって譲り合って仲良くなる日が来ることを願います。  

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市民の皆さんに知って欲しいと舞鶴市民新聞に投稿しました。10月4日号に掲載されました。

市民新聞の担当者の方から「こうした現地の様子にはなかなか触れる機会がありませんので、非常に興味深く読ませていただきました。日星高校様が送りだされた生徒さんだけあって、大変心が温かくなる素晴らしい内容でした。」とメールがきましたし、

土曜日、引き揚げの日平和記念式典で舞鶴市長にお会いしましたが、私が何も言わないのに市長から「いい記事だったね」とほめていただき、生徒のこと褒めてもらい誇りに思いました。

未来さんは、高校の時は、あまり勉強に向かっていなく進路もなかなか決め切れませんでした。けれど、担任の滝田先生に相談したりする中で、入学の時からの夢「韓国に留学する」に向かうことになりました。

春にきたメールにも「勉強が死ぬほど大嫌いな私ですが、韓国語の勉強は学校終わったら真っ直ぐ家に帰って復習をするくらい楽しいです。本当にこの道を選んでよかったと思いました。」

人は目標が決まれば頑張れます。