九月講話

「withコロナをどう生きるか」

おはようございます。九月に入って1週間が過ぎました。まだまだ暑い日が続きます。

体調はどうですか。さて、今日は、「withコロナをどう生きるか」についてお話しします。

8月の終わりに、特進コースの卒業生数名が学校にきていました。

「大学に入学したけれど今日まで1日だけ大学に行った。あとは、ずっとオンラインでの授業が3月まで続く。もちろんサークルにも入れないし友達も作れない。図書館も使えない。

 入学金授業料100万円、そして住んでいないけれどアパート代を毎月払い続け、アルバイトもできないので苦しい。舞鶴の実家に帰ってひきこもっています

 でも私たちは、修学旅行も体育祭や文化祭もできたけれど、今年の3年生はかわいそうですね」って心配してくれていました。

 5日にあった野球の秋季大会も無観客でした。

京都府の感染者数も減少傾向にあると言っても、高校の部活でクラスターが出たり、まだまだ気が許せない状況です。

 心配や不安の気持ちもみんな持っています。人を非難したり避けたいという感情はあったとしても当然ですが、矢原先生からのお話にあったように差別やいじめにならないようにコントロールすることが大切です。

 先日、「なぜ、私たちは新型コロナウイルスを与えられたのか」という本が学校に送られてきました。カトリックのシスター鈴木秀子さんとほめ育グループ代表の原さんが書かれた本でタイトルが気になって読み進めました。

1 自分の気持ちを受け入れる

コロナに対して自分は、こんなに不安に揺れ動かされているんだということを感じ取りながら、その不安な気持ちを誰かのせいにすることなく受け止め、「自分はこの時代をこんな気持ちと一緒に生きていくのだ」と心に決めることです。

そして同時に、「怖い、心配だ」という感情だけに目を向けるのではなく、心を外に向け、視野を広げる工夫も大切だとありました。

四月、甲子園がなくなった時にある強豪校の主将は、どうしても悔しさがこみ上げてきた時には、「甲子園と引き換えに助かった命もあるんだ」と考えることによって自分を納得させているのだと言います。そして私たちが、いかにたくさんの人の支えによって生活できているのかに気づくこともできました。・・・こんなチャンスをいただいたとも言えるのではないでしょうか。

2 「コロナと闘うマスク連合」

皆さんは、自分の感染予防のためにマスクをしていますね。でもお隣の人も同じなんです。あの何となくなじめない人も、先生たちもみんなコロナと戦っている「仲間」「同志」だとも言えます。クラス、学校もちろんですが、街で出会う見知らぬ人も、ニュースで見る外国の人もみんな「私と一緒のマスク連合だ。」そんな風に思うと力が湧いてきませんか。見方を変えるだけで、私たちは他者とつながり、温かい気持ちになることができます。

今人は一人では生きていけません。今はつながることはできないけれど、心でつながることはできますね。

3 新しいルールのもとで

私たちの社会は、コロナによってゲームのルールが変わったと言えます。一旦変わったルールはもう元通りには戻りません。ですから私たちは、「Withコロナ、アフターコロナ」と言われるこれからも時代を生きていくために、いち早く新しいルールでプレーする工夫が必要だとこの本で言っています。  

目を外に向けてみましょう。東京一極集中の危うさに気づき、今、田舎が見直されています。大阪のタコ焼きやさんが、ライバル店とも協力して、みんなで「たこ焼きキャンペーン」をやったというニュース。舞鶴のレストランが、テイクアウトとイートインに特化したら昨年よりも1.5倍の売り上げが出ていると聞きました。

部活も今まで通りには行きません。高校スポーツでも、いろんな種目で、短い時間に集中して濃い練習に変えたチームが優勝するなど、いろんなところで変化が起こっています。これは勉強のあり方にもいえます。時間も量から質へ中身をいかに濃くするかが問われています。

4 世界とつながる

コロナは、世界中に広がりました。自分のところだけでは、防ぎきれません。情報でもワクチンでも国を超えて協力し合わねば、コロナに立ち向かうことはできません。

世界は捨てたものではありません。行きつ戻りつですが、分断から連帯へ向かっています。アメリカでは、黒人に対する暴力から、差別をなくして行こうとの大きな運動が、続けられています。先頭に立っている高校生もいます。

私たちが、本当に大切にしなければならないことは何かを考えながら、人がつながって生きる新しい時代の自分たちのルールを作っていく。これも、コロナが与えてくれたチャンスと言えます。半沢直樹も、「感謝と恩返し」と言っています。

5 私たちは生かされている。

私たちは、生かされています。キリスト教的に言うならば、今のような予測がつかない時代の中にあって、変わることのない神様が、いかに一人一人を大切な存在として命を与え、守り続けてくださっているか。その事実に勇気づけられます。

皆さんにできること、皆さんだからこそできることは何か。自分で、仲間で考えながら、どうか、感謝の中に、勇気を持って生きて行きましょう。私たちも、皆さんを応援しています。

最後にマザーテレサの「私を平和の道具にしてください」の歌を聴きながら、お話を振り返ってください。